新モデル始動!
2代目ブログ久しぶりの更新です。
私はマメな方ではないみたいで、なかなか徒然な日常を更新出来ないのですが、
かれこれ一年以上もかけて仕込んできた新製品の開発ストーリーを、そろそろWebサイトの方に上げていこうと思っています。
今時計の流行は、シンプルで薄型、ミニマルなデザインが主流になっていますが、
今回もトレンド感は御構い無しの、KENTEXらしい尖った製品を開発中です!
ご期待ください☆
革命の再来となるか!?
こんにちは、ケンジュニアです。
先日、エプソンから次世代高機能GPSウォッチTRUME(トゥルーム)が発売されました。
この時計は、ソーラー発電、GPS、高度・気圧、方位、気温などの多彩な機能を、全てアナログで表示する、“最先端技術でアナログウォッチを極めるブランド”というのがコンセプトです。
この時計は個人的にとても応援したい!
業界にいるから分かる、今エプソンが“アナログ”にこだわった超多機能腕時計を出す理由。そこには、近年ヨーロッパ勢に圧倒されている日本の腕時計産業の再盛であったり、スマホに押されて腕時計離れが加速する世の中への、時計価値の再定義といった、日本時計産業のプライドとサムライ魂を感じます。
エプソンといえば、世間ではプリンターで有名なイメージがありますが、第二精工舎(現セイコーインスツル(株))を起源に持つ、れっきとした腕時計メーカーです。
1969年に世界初のクオーツウォッチ「セイコークオーツアストロン35SQ」をつくり、時計史に革命をもたらしたのも、このエプソンでした。
クオーツ革命はそれまで高価で「あこがれ」であった腕時計の大衆化をもたらし、日本は時計産業の覇権を握りましたが、1990年代以降はその反動で、希少性やブランド化を推し進めたスイスの高級ブランド達に逆に圧倒されてしまいます。
そして以降20年以上、日本の腕時計業界はスイス勢に後塵を拝することになるのです。
そして2000年代に入ると、スマホと、さらに最近はアップルウォッチなどのスマートウォッチが登場します。
これにより、時間を知るための道具としてだけの腕時計の価値は、完全に薄れていきます...
ステータスで高級時計を買うのか、はたまたスマホと連動して様々な利便性を享受できデジタルデバイスとしてスマートウォッチを買うのか、今時計業界はアナログと先進デジタルの2極化が進みつつあります。
そこに参戦する“最新のデジタル技術で目指す究極のアナログ時計”。
これは、時計の新たな価値の再定義です。
クオーツ革命を起こした時のように、
国産腕時計ブランドの新たな歴史をぜひ作ってほしい、そして国産時計ブランドがまた世界に輝く時代を作って欲しい!
航空救難団
こんにちは、2代目のケンジュニアです。
先月から弊社HPに、「新製品開発室」というコンテンツを設けて紹介していますが、今自衛隊モデルの新企画として「航空救難団専用モデル」の開発を進めています。
これは、元々私がどうしてもやりたかった企画の一つです。
これまで10年来、弊社は自衛隊ウォッチの開発に携わってきましたが、各部隊で異なるるミッションを持つ彼らのために、より踏み込んだ専用部隊の時計を開発したいという想いを常々持っていました。
その一つがこの「航空救難団専用モデル」です。
航空救難団(通称Air Rescue Wing)のミッションは、ベイルアウト(墜落時の緊急脱出)した戦闘機パイロットを即座に救出することですが、通常は民間のレスキューでは手が出せないような危険な場所での捜索救難や、夜間の外洋救難などを行っています。
メディックと呼ばれる救難員になるためには、志願して適性検査をクリアした後、超過酷な教育課程と選抜試験に合格しなければならないのですが、それゆえメディックは、全国10基地にわずか100名ほどしかいません。
その専用時計を作るなんて、全然採算合いませんよ・・・
そんな声も社内で聞こえてくるのですが、彼ら部隊の存在意義は社会的にもとても大きく、私としてはメーカー魂が揺さぶられるプロジェクトなわけです。
総司令部のある入間基地には、足しげく通っていますが、実際にメディックの方々から聞く内容には目から鱗の話ばかりです。
そもそも自衛隊の隊員にとって、腕時計は支給品ではないため自費での購入が必要な装具です。特にメディックの場合、任務のフィールドが水中から山岳地帯までと広いので、防水性と堅牢性が高いものが必要であり、価格が高価になりがちです。
一方、余分な機能も多いという矛盾があったりします。
つまり、プロレスキュー専用の腕時計が現場に望まれているということです。
我々KENTEXにとっても新たなチャレンジとなりますが、
これまで世の中に無かった、プロレスキュー専用の時計を作るという目標に向けて、
プロジェクトが進行していますので、ご期待ください。
近いうちに、新製品開発室にて、仕様の全容をご紹介できる予定です。
2代目ご挨拶
いつも弊社の腕時計をご愛顧いただきまことにありがとうございます。
私は、創業者の息子、そして2代目KENTEX代表の橋本直樹と申します。
(ケンジュニアと名乗ります)
今回、「二代目ブログ」と題して、ジュニアである私の情報発信の場をいただきまして、色々情報をお届けしてまいりまいります。
二代目ならでは目線で、徒然なるご報告から、製品開発の極秘情報まで綴っていきますので、お楽しみいただければ幸いです。
※創業者(現会長)の「はしけんブログ」も併せてお楽しみください。
さて、私は今年で35歳。
元々は化粧品会社で処方設計や生産技術開発に関わる技術者でしたが、2009年よりケンテックスに加入し、2017年より現職となりました。
親父の背中を見てきたからでしょうか、
時計にはやも言えぬ面白さがあると思い、化粧品を辞め、時計屋へ転身しました。
そして9年目となる今、尚更感じるのが腕時計の果てしない奥深さです。
前職の化粧品は、コンビニコスメはあっても、何百万もする高価な商品は世界中どこにもありませんでした。
一方腕時計は、いまや100円均一で買えるものから、家3軒分でも買えない値段のものまで、価格スタンダードの概念が曖昧であるように思います。
これほど価格のレンジが広い工業製品は他に類を見ないのではないでしょうか?
外装価値、ムーブメント価値、宝飾的価値、芸術的価値、ブランド価値...
様々な価値のスパイスが調合され、一つの商品が出来上がります。
まるで、、、
工業製品界のカレーライス・・
先代から続くガラムマサラを継承しつつ、
私がどんなスパイスを加えていくか、、、
それが2代目ケンジュニアの腕のふるいどころです。
ぜひ、ご期待をいただき、
今後とも応援を宜しくお願いします。
2017.6月 ケンジュニア